2023年度世界エイズデー国内啓発キャンペーンのテーマについて

 治療の進歩に支えられ、HIV/エイズの流行を取り巻く状況は大きく変化しました。国連は、公衆衛生上の脅威としてのエイズ流行を2030年までに終結に導くことを加盟国の共通目標として対策に取り組んでいます。
 ただし、予防や治療が技術面で大きく進歩しても、それだけではエイズの流行は終わりません。医療機関や企業、学校、そして何よりも人びとの心の中にいまなお残る思い込みと、そうした思い込みに根差す恐怖や不安を解消し、検査や治療、支援を必要とする人が安心してその検査と治療と支援を受けられる環境を整える必要があります。
 2023年度の世界エイズデー国内啓発キャンペーンは、様々な立場の人がこの認識を共有し、行動することを呼びかけます。
 キーワードはUPDATE(更新)です。
 治癒には至らないものの長期の延命を支え、社会生活の維持を可能にする治療法はすでにあります。治療の継続により、HIV陽性者が自らの体内のHIV量を低く抑えた状態を維持していけば、他の人への感染を防げることも明らかにされています。
 ただし、そうした事実は必ずしも国内で広く共有されているとはいえません。HIV/エイズに対する社会的な関心が低下したことで、かつて広がったHIV感染への偏見や差別の意識が、UPDATEされないままになっているおそれもあります。
 キャンペーンのテーマ『あなたが変わればエイズのイメージが変わる。UPDATE HIV!』は、社会を構成する一人一人の「あなた」に呼びかけるメッセージです。昨年のテーマ「このまちで暮らしている。私もあなたも」という事実認識を引き継ぎ、イメージの変化につなげていくことがUPDATEの機会を広げていくことになります。


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