国際キャンペーンのテーマは「ゼロ達成に向けて−エイズ関連の死亡をゼロに」

 ケープタウンに事務局を置く世界エイズキャンペーン(WAC)は9月5日、今年の世界エイズデーの国際キャンペーンテーマを発表しました。

Getting to Zero - Zero AIDS-Related Deaths(ゼロ達成に向けて−エイズ関連の死亡をゼロに)」

 国連は2015年まで、HIV新規感染ゼロ、差別ゼロ、エイズ関連の死亡ゼロの「3つのゼロ」達成を目指すキャンペーンを展開しており、世界エイズキャンペーンも今年はその中の一つをテーマに掲げることになりました。3つのゼロの中でもとりわけ、「エイズ関連の死亡ゼロ」に焦点を当てたのは、治療のユニバーサルアクセス(誰もが必要な治療を受けられる状態)に直結する課題だからということです。WACのサイトに掲載されたレポートには以下のように書かれています。

《このキャンペーンは、健康に対する基本的な権利がいかに本質的かつ密接に食料や住居、自由、きれいな水と衛星などの他の基本的権利と結びついているものであるかということに焦点をあてる世界的なキャンペーンである。過度な利益追求を排し、延命治療のための安価で良質な治療薬へのアクセスを確保することも重要である。世界エイズキャンペーンは今後数カ月、エイズ関連の死亡をなくすことを目指し、さまざまなゼロ達成のための活動に光をあてていく》

 国連合同エイズ計画(UNAIDS)と連動したテーマ設定として評価することもできますが、「ありものですませた」といった印象も一方では受けます。どうなんでしょうか。

 WACサイトのレポートによると《ミレニアム開発目標にちなんだ「ゼロ達成目標」を採用するという決定は、HIV陽性者、保健アクティビスト、広範な市民社会、その他多数の人たちなど100を超える組織の関係者による集中的な議論を経てなされた》ということです。ステークホルダーが熱く議論を重ねると、かえって新しいものを生み出しにくくなるといった事情が、ひょっとするとあるのかも知れませんね。

 HATプロジェクトのブログにテーマ決定のレポートの日本語仮訳が掲載されています。
http://asajp.at.webry.info/201109/article_2.html