『コミュニティ主導のエイズ対策』

 国連合同エイズ計画(UNAIDS)の報告書『COMMUNITY-LED AIDS RESPONSES(コミュニティ主導のエイズ対策)』の日本語仮訳がエイズ予防情報ネット(API-Net)に掲載されています。政府、市民社会組織、ドナーの代表で編成する特別チームが「コミュニティ主導のエイズ対策」と「コミュニティ主導の組織」に関する定義、および検討の成果を反映させた提言を2年がかりでまとめたものです。
 報告書によると、定義は以下のようになっています。

(a)コミュニティ主導のエイズ対策は、コミュニティを構成する人たちの健康と人権状況の改善に向けた行動と戦略である。コミュニティ自身、およびコミュニティを代表する組織、グループ、ネットワークがコミュニティを構成する人たちのために具体的に情報を提供し、対策の実施にあたる:
(b)エイズ対策に取り組むコミュニティ主導の組織、グループやネットワークは公式・非公式に関わりなく、管理者、指導者、スタッフ、スポークスパーソン、メンバー、ボランティアの大多数の経験や視点、意見を反映し、代表し、コミュニティを構成する人たちに対する透明性の高い説明責任メカニズムを有する実体(entities)である。エイズ対策に取り組むコミュニティ主導の組織、グループ、ネットワークは、政府や商業主義、ドナーからの都合に影響されず、自律的に自らの判断で活動する。すべてのコミュニティベースの組織がコミュニティ主導であるとは限らない。

 報告書の日本語仮訳PDF版はこちら。
 https://api-net.jfap.or.jp/status/world/pdf/dangerous-inequalities_jp2.pdf